【専門プロが解説】賃貸のお部屋探しから入居までを簡単に詳しくわかりやすく
年が明けたらすぐ、2月~4月はお部屋探しとお引っ越しのハイシーズンですね。
一年で一番物件が動き、一番競争率が高い時期です。
特にこの時期に初めて一人暮らしする方や、初めて引っ越しをする方も多いと思います。
そんな方は、新生活の「楽しみ」と同じくらい賃貸契約の「不安」もありませんか?
そんな中で「良いお部屋」を見つけてスムーズに入居するには、賃貸のことを出来るだけ正しく知ることがとても大事です!
そこで、これから賃貸のすべてを出来るだけ簡単にわかりやすく、でも意外と誰も教えてくれないことは具体的にズバズバ説明していきたいと思います!
この記事を読んで、皆さんのお部屋探しが「もっと楽しく」、賃貸契約が「もっと簡単に」なり、出来るだけ失敗のない素敵な新生活を送っいただければ幸いです♪
【目次】
※賃貸契約は借主や貸主の都合、物件や地域によって大きく異なりますので、予めご了承ください。
それでは、本題へ入ります。
☆お部屋探しから入居まで☆
①お部屋探しのコツ
まず最初に、お部屋探しで一番大事なポイントは、
賃貸物件で100点満点のお部屋は絶対に存在しない
ということです!
いきなり嫌な事を言ってすいません…。
でもこれが現実で、賃貸においては80点以上で理想のお部屋なんです。
そのために、まず出来るだけ引っ越した後の新生活のイメージをして、「絶対に譲れない条件」を3つ決めましょう。
そして、その3つが叶うお部屋があったら他の条件は妥協しましょう。
間違っても100点満点を求めて実際には払えない(払いたくない)家賃に上げて探すのはやめましょう。家賃を上げても100点満点はないと思いますし、家賃が高くなれば良くなるのは当たり前で、そんな良いお部屋を見てしまうと、もうそれ以下にはできなくなってしまうかもしれないので要注意です!
つまり、お部屋探しのコツは、
お部屋を自分に合わせるのは難しいから、自分がお部屋に合わせる
ということです!
これをしっかり意識してお部屋探しをすれば、きっと引っ越し後には良かったと思うはずです。
②不動産屋さん選び
不動産屋は本当にたくさんあるので、どこが良いのか選ぶのは難しいですよね。
そんな不動産屋さん選びで大事なポイントは、
総合仲介の不動産屋に行く
ことです!
意外と知らない方が多いかと思いますが、検索サイトやアプリで募集を出している不動産屋しかそのお部屋を紹介できないと思っていませんか?
実はそんなことないんです!
今の時代、市場にあるほぼすべての物件はインターネット上に出ていて、基本的にはほぼすべて紹介可能なので、自社で管理してる物件しか紹介してくれない不動産屋ではなく、市場にあるすべての物件をまとめて紹介してくれる総合仲介の不動産屋に行くことをオススメします!
③内見
最近は検索サイトやアプリにほぼすべての情報が載っているので、内見をせずに決める方も増えてきましたが、内見する時の大事なポイントは、
たくさん内見しすぎない
ことです!
誰でも失敗したくないから、条件に近いお部屋をできるだけたくさん内見して決めたいと思いますよね?
でも、賃貸物件のお部屋は基本的には一点物で、必ずと言ってもいいほど「一長一短」なので、たくさん内見すると全部のお部屋で「ここは良いけどここはイマイチ」となってしまって、本当はそのお部屋で全然大丈夫なのに決められなくなってしまう可能性があります。
ですので、内見をする時は事前に検索サイトやアプリ、不動産屋で希望条件に合うお部屋をたくさん見て、その中から3件くらい、多くても5件くらいまでに絞って内見することをオススメします!
また、内見して決めるお部屋が見つかったらその場で採寸もしておくことをオススメします。
④お部屋を決めるタイミング
意外とこれがわからなくて、お部屋探しが上手くいかない方が多いかもしれません。
実際、お部屋を決めるタイミングは難しいと思います。
特に初めてのお部屋探しならなおさらです。
お部屋を決めるタイミングで大事なポイントは2つあるんですが、まずひとつは、
自分で良いと思ったら即決
することです!
こう言うと、いかにも普通の不動産屋の営業みたいですが、でもやっぱりこれは基本です。
理由を簡単に説明すると、賃貸物件のお部屋は常に募集状況が動いているので、当然ですが「良いお部屋ほど早くなくなる」からです。
さらに言うと、お部屋探しをしている人の希望条件は基本的には「安くて、キレイで、広くて…」なので、「あなたが探してる条件は、他の人も探してる条件」で、「あなたが良いと思うお部屋は、みんなが良いと思うお部屋」だからですね。
逆に、すぐに決めなくてもずっと空いているお部屋は、たぶんあなたも良いと思わないと思います。
ですので、しっかり調べた上で良いと思ったら出来るだけ早く決めて一番手の申し込みを取ることをオススメします!
次にふたつめの大事なポイントは、
引っ越しをしたい日から逆算して決める
ことです!
一般的には、お部屋を決めて申し込みをした日から約2~3週間後くらいに契約開始日(鍵を受け取って入居できる日、日割り家賃が始まる日)の設定をする必要があります。
わかりやすく説明するために、仮にですが、4月1日からの新生活に合わせて3月31日に引っ越しをしたいとします。
その場合、特に一年で一番競争率が高い時期だからというのもあると思いますが、良いお部屋がなくなる前に早く探して早く決めないといけないと思ってしまうかもしれません。
でもそうやってもし2月の上旬頃からお部屋を探し始めて、2月の中旬頃にお部屋を決めたとします。
そうすると、申し込みから約3~5日くらいで入居審査が終わって、そこからまた約1~2週間くらいで契約金の支払いと契約をして、だいたい2月の下旬頃か3月の上旬頃には契約開始日を迎えるので、そこから日割り家賃が始まってしまいます。
つまり、実際に引っ越しをする3月末まで約1ヶ月分くらい住んでないのに家賃を払わないといけなくなります。
もちろんすべての契約がそうとは限らず、契約開始日が申し込みから1ヶ月くらい先で大丈夫な物件もあると思いますし、管理会社や大家さん(貸主)にお願いしたらもっと延ばしてもらえるかもしれません。
ただ、基本的にはやっぱり大家さんは出来るだけ早く家賃が欲しいので、あまり延ばしてもらえないことが多く、特に人気物件であればあるほど家賃発生日が早くても大丈夫な人を優先しがちなので、交渉する時は注意が必要かもしれません。
ちなみに、知ってる方も多いと思いますが、最近は契約開始日は通常どおりに設定しても家賃の発生日だけを猶予してもらえる「フリーレント期間(家賃無料期間)」なんてものもあったりするので、そんな条件の物件だとラッキーですね♪
⑤申し込み
まず賃貸物件の場合、基本的には「仮押さえ」や「仮申し込み」など、とりあえずの軽い気持ちで申し込みすることができませんので、契約することを前提に正式な申し込みをする必要があります。
申し込み手続きには、基本的に管理会社指定の申込書に必要事項を記入することと、身分証明書のコピーが必要ですが、申し込みで大事なポイントは、
先着順の一番手を取る
ことです!
基本的に賃貸物件のお部屋は複数の不動産屋が募集と紹介をしてるので、あなたと同時に何人もの方がそのお部屋を検討しているかもしれません。
そのお部屋を契約して住めるようになるには、まず一番手の申し込みをする必要があります。
ちなみに、一番手が入っても二番手、三番手を受け付ける物件もございますが、理由としては、一番手の方が審査落ちになった時の保険や、先着順の番手は関係なく全部の申し込みから同時に審査して選びたい管理会社や大家さんの意向です。
⑥入居審査
申込書類に不備などがなければ、基本的にはすぐに審査が始まります。
審査に掛かる時間は、早ければ当日や翌日に完了することもありますが、基本的には約3~5日くらいです。
必要な対応を早急にする
ことです!
すいません、わかりにくいですよね(笑)
少しだけ具体的に説明すると、例えば申し込み時にわからなくて書けなかった連帯保証人の勤務先や年収などは、出来るだけ早く確認して提出しましょう。
また、収入証明書を求められることも多いので、そちらも出来るだけ早く提出しましょう。
提出期日は管理会社や大家さんによって異なると思いますが、期日を過ぎると審査落ちになってしまう可能性もありますので要注意です!
あとは、電話による本人確認も大事ですね。
審査時には契約者と連帯保証人に管理会社や保証会社から本人確認の電話が掛かってくることがありますので、こちらも期日までに必ず対応しましょう。
【申し込み時、審査時に必要なもの】
申し込み時や審査時に必要なものは一般的には下記のとおりです。
・必要事項をすべて記入した申込書類
・身分証明書(免許証、保険証などの両面コピー)
・収入証明書(源泉徴収票、給与明細書、確定申告書など)
※就職予定の方(内定通知書、採用通知書)
⑦初期費用(契約金)の支払い
審査を無事に通過したら、次は初期費用(契約金)のお支払いになります。
このお支払いで大事なポイントは、
入金期日を守る
ことです!
当たり前のことですいません(笑)
でも、意外と忙しかったりすると忘れがちになるんで気を付けましょう!
お支払い方法は、一般的に現金か銀行振込かクレジットカード決済です。
クレジットカード決済は対応してる不動産屋と対応してない不動産屋がありますので事前に確認しましょう。
【初期費用(契約金)の概算】
一般的な初期費用(契約金)の内訳は下記のとおりです。
※あくまでも一般的な概算です。
地域、物件、管理会社によって異なります。
・敷金(1ヶ月分)
・礼金(1ヶ月分)
・前家賃(1ヶ月分)
・仲介手数料(1ヶ月分)
・保証会社初回保証料(0.5ヶ月分)
・火災保険(12.000~25.000円)
・鍵交換(10.000~30.000円)
・その他(抗菌消毒、24Hサポートなど)
だいたい契約する家賃の5~6ヶ月分くらいが目安です。
⑧契約
契約内容をしっかり確認することは当然ですが、契約の大事なポイントは、
署名捺印漏れに気を付ける
ことです!
もちろん不動産屋で契約を行う時は契約担当者が漏れがないように教えてくれると思いますが、遠方などで郵送契約を行う時は署名捺印漏れがで失敗する方が多いと思います。
なぜこれが失敗かと言うと、この署名捺印漏れが原因で引っ越し当日に鍵を受け取れない状態になってしまう可能性があるからです。
署名捺印の順番は基本的には下記のとおりです。
「仲介業者、管理会社」
↓
「借主(契約者、入居者)」
↓
「貸主(大家さん)」
借主が期日までに完璧な署名捺印を行わないとその後の貸主の署名捺印も遅れて、最悪の場合、引っ越し日に鍵が間に合わない可能性もありますので、十分気を付けましょう!
そして、署名捺印と同じくらい大事なのが「必要書類の提出」です。
これも基本的には期日までに契約書と一緒に提出しないといけないものですので、事前に確認と用意をして忘れずに提出しましょう!
【契約時の必要書類】
※あくまでも一般的な場合で、契約内容、物件、管理会社によって異なります。
【契約者(入居者)】
・印鑑(シャチハタ不可)
・身分証明書(免許証、保険証など)
・住民票原本(引っ越し前のもの、3ヶ月以内に発行されたもの、マイナンバー記載のないもの)
・家賃引き落とし口座がわかるもの(引き落としの場合のみ)
・銀行届出印(引き落としの場合のみ)
・その他(要確認)
【連帯保証人】
・実印(実印の場合のみ)
・印鑑登録証明書(実印の場合のみ)
・連帯保証人引受承諾書(契約書に署名捺印しない場合の別紙)
⑨鍵の受け取り
いよいよ入居間近ですが、ここで大事なポイントは、
引っ越し前日までに受け取る
ことです!
もちろん、もっと余裕を持って受け取るにこしたことはないですが、遅くても前日には受け取ることをオススメします!
基本的に鍵の受け取りは契約開始日(家賃発生日)以降ですので、日割り家賃がもったいないからと、引っ越し(荷物搬入)日と契約開始日を一緒にしてしますと、万が一なにかトラブル(契約の不備や株式会社の都合など)があった時に鍵を受け取れないと大変ですよね!
ちなみに、逆に早く鍵を受け取ったからといって契約開始日より前に入居や荷物の搬入をするのはやめましょう。
そもそも契約違反になってしまうかもしれませんし、何と言っても一番の理由は保険の適応が効かないからです!
万が一、火事を起こしてしまったり、何かトラブルを起こしてしまった場合は、大きな損害賠償などを求められる可能性もありますので、十分気を付けましょう!
⑩入居
ついに最後の待ちに待った入居ですが、もはや大事なポイントは、
どうか素晴らしい新生活を送ってください
ですね♪
☆まとめ☆
①賃貸物件で100点満点のお部屋は絶対に存在しない
②総合仲介の不動産屋に行く
③たくさん内見しすぎない
④自分で良いと思ったら即決、引っ越しをしたい日から逆算して決める
⑤先着順の一番手を取る
⑥必要な対応を早急にする
⑦入金期日を守る
⑧署名捺印漏れに気を付ける
⑨引っ越し前日までに受け取る
⑩どうか素晴らしい新生活を送ってください
いかがでしたでしょうか?
最後まで全部読んでくれた方、本当にありがとうございました!
この記事が皆さんのお役に少しでも立てたら幸いです。