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【専門プロが解説】賃貸の初期費用(契約金)ていくらかかるの?~内訳とその意味~

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賃貸契約をする時には初期費用(契約金)が必要になりますが、この金額の相場を知っておかないと、せっかく良いお部屋を見つけたのに「こんなにお金が掛かるとは思わなかった」「思ったより高くて契約できない」となってしまうかもしれません。

また、内訳がどういう意味のお金なのか知っておかないと「なんのお金?」「本当に必要なお金?」「騙されてるかも…」など不安になってしまうかもしれません。

そこで、一般的な賃貸契約における初期費用(契約金)の内訳とその意味、平均的な金額の相場をわかりやすく簡単に解説していきます!

 

 ※あくまでも一般的な場合であり、借主や貸主の都合、地域、物件、管理会社によって大きく異なりますので、予めご了承ください。

 

内訳と金額

一般的な内訳と金額は下記のとおりです。

・敷金(家賃1ヶ月分)

礼金(家賃1ヶ月分)

・前家賃(家賃1ヶ月分)

・仲介手数料(家賃1ヶ月分)

・保証会社初回保証料(総賃料の0.5ヶ月分)

・火災保険料(10.000円~25.000円/2年間)

・鍵交換費用(10.000円~30.000円)

・その他(抗菌消毒、24Hサポートなど)

概算のイメージとしては、だいたい契約する家賃の5~6ヶ月分くらいが目安です。

 

内訳の意味

・敷金(保証金)

敷金は借主(契約者、入居者)が部屋を汚してしまったり、傷つけてしまったり、設備などを壊してしまった時、解約時(退去する時)にそれを直す修繕費用に充てるために貸主(大家さん)に預けておくお金です。

つまり、預けてるだけですので、綺麗に住めば解約時には簡単なルームクリーニング代だけが引かれて残りは全部返ってくることがほとんどです。

しかし、ペット可物件でペットを飼う場合は、敷金が2ヶ月分とか3ヶ月分になって、その上乗せした分は「敷金償却」だったり、解約時修繕に充てる分が多くてほとんど返ってこない可能性があります。

ちなみに、東京都の物件なら「賃貸住宅紛争防止条例(東京ルール)」という条例があります。

 

礼金

礼金は、単純に大家さんへの謝礼なので基本的には返ってきません。

でも正直、これに納得がいかなかったり、払いたくない方は多いですよね。

もともとは、1923年に発生した関東大震災で家を失った方々が、部屋を貸してくれた大家さんにお礼として払っていたもので、その習慣が今でも続いてる状態です。

また、進学や就職で地方から上京する子供を心配して親が大家さんに「うちの子をよろしくお願いします」の気持ちとして払うことも多かったみたいですね。

ですので、関東以外では礼金制度がないことがほとんどです。

ちなみに、現在は大家さんが礼金を受け取っても、それをそのまま入居者を紹介してくれた仲介不動産屋に「広告料」や「協力金」として払うことが多いので、大家さんの手元には残らない場合がほとんどです。

 

・前家賃

賃貸契約では、基本的に翌月の家賃を前払いする制度なので、契約時に予め契約開始日(家賃発生日)からの日割り家賃を払っておくお金です。

物件や管理会社、大家さんによっては翌々月分の前家賃まで必要な場合もあるので、初期費用(契約金)が高くなってしまう場合がありますが、結局入居後すぐに払うことになる家賃ですので、損してるわけではなく、先に払うか後で払うかの違いです。

 

・仲介手数料

仲介手数料は、物件の紹介や内見をして、その後の契約手続きなどを行ってくれた仲介不動産屋に払うお金です。

一般的には家賃の1ヶ月分が一番多く、0.5ヶ月分や無料の不動産屋もあります。

しかし、手数料が安くても結局は別の名目で同じくらいの請求をされる場合もありますので、しっかり確認が必要です。

詳しくは過去記事で解説していますので、参考にしてください。

 

・保証会社初回保証料

近年では、連帯保証人ではなく「保証会社利用必須」の物件がとても多くなってきました。

保証会社とは、貸主(大家さん)に対して借主(契約者、入居者)の家賃保証を行う会社です。

つまり、もし借主が家賃を払わなかったり、解約時(退去する時)に原状回復費用(修繕費用)が高くて払えなかったりした場合に保証会社が貸主に立て替えて払うので、貸主は安心して契約できます。

借主にとっては、家族に連帯保証人になってもらえる人がいればメリットがなく無駄なお金になってしまいますが、家族に頼める人がいなかったり、契約手続きなどで迷惑を掛けたくない人とかには便利だと思います。

ちなみに、家族に連帯保証人になってくれる人がいる場合でも「保証会社利用必須」の物件ならそれを外すことは出来ないので、どうしても保証会社を利用したくなければ物件を変更しなければいけなくなります。

「初回保証料」の相場は、一般的に総賃料(家賃+管理費や共益費)の50%が一番多いですが、安い場合は30%、高い場合は100%もあります。

また、保証会社の更新料は会社によって異なりますが、1年ごとか2年ごとに10.000円~20.000円くらいが掛かります。

※借主の審査内容次第では「保証会社+連帯保証人」を求められる場合があります。

※保証会社の審査はクレジットカードの入会審査と同様に、過去に支払いの遅れなどがあると通らない場合があります。

 

・火災保険

物件によって「家財保険」や「住宅総合保険」などの違いはありますが、これらは基本的にほとんどの物件で加入が義務付けられています。

だいたいの料金相場は、10.000円~25.000円くらいです。

保険会社は基本的にその物件の管理会社や大家さん指定となってますが、自分で好きな会社に加入できる場合もありますので、確認しましょう。

 

・鍵交換費用

鍵交換は、前の入居者が使ってた鍵を新しい入居者用に鍵とシリンダーを交換するもので、前の入居者が合鍵を作ってる可能性があり、不法侵入や盗難被害のリスクを回避するためです。

昔は交換しないことがほとんどでしたが、最近は防犯意識が高くなってきたので交換が必須になってきました。

そしてこの費用は、借主(契約者、入居者)と貸主(大家さん)のどちらが負担するか、よく問題やトラブルになることですが、現状一般的には借主負担が多いです。

もしこれに納得できない場合は貸主や管理会社に交渉してみてもいいかもしれませんが、ハッキリ言って契約までは借主より貸主や管理会社のほうが優位なので「それなら借りてもらわなくて結構です」と入居を断られる可能性があるので要注意です。

 

・その他(付帯)

一般的に「付帯」と言われるもので、これこそ物件によって異なりますので一概には言えませんが、一般的には「抗菌消毒施工」や「24Hサポート」などがあります。

抗菌消毒施工は、居室内に虫などを発生しにくくするものですが、これをしたからと言って絶対でなくなるわけではなく、あくまでも保険のようなものと考えましょう。

一般的な相場はだいたい10.000円~35.000円くらいです。

24Hサポートは、もし管理会社の営業時間外などに設備の異常やトラブルが起きた場合でも、365日24時間いつでも駆け付けて対応するサービスですので、私個人的には加入をオススメします!

もちろん、なにもなければ無駄なお金にはなってしまいますが、これも何かあった際の保険と考えましょう。

またこれらの付帯と言われる項目は、必須の場合と任意の場合がありますので、必ず確認して必要なければ外して初期費用を抑えましょう。

最後に、初期費用(契約金)の内訳項目で気を付けなければいけないのが「契約事務手数料」です。

これは、一般的に「契約する際の書類作成費用」ですが、それは基本的に仲介手数料に含まれているものですので、もし仲介不動産屋と管理会社が一緒であれば、その請求をする不動産屋は少し気を付けたほうがいいかもしれません。

 

まとめ

初期費用(契約金)は、契約する物件の家賃や仲介不動産屋、管理会社によって大きく異なります。

決して安くない、結構なお金が掛かりますし、悪質な不動産屋だと本当は必要ない費用まで請求してくるかもしれませんので、ちゃんとその内訳や費用の意味を理解することがとても大事です。

 

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